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安定した生活設計への遠い道シリーズ③ 久しぶりに面接を体験する。
競馬で儲けて老犬ホームを建てたいと思っていた夢を思い出したさとこ。


そういえば、ウツがピークだったころは
ぼんやり生きているのが後ろめたくて


早く社会の役に立てるようにならなければとか

1日も早く働けるようにならなくちゃとか
いつも焦燥感にかられていて


盲導犬の老犬ホームとか

湯灌サービスとか

特殊清掃業とか

あれこれ求人情報をお布団の中で捜しながら
体力が回復するのを待っていましたのに


すっかりいろんなことを忘れているさとこであります。




20代の頃にお勤めしていたN株式会社の同僚の真代ちゃんが、心配して
時々、一緒にごはんでもと声をかけてくれていたけれど、
なかなか出会う勇気がなかったのですが

とおるちゃんの命日が近いある日のライブに

ふと、真代ちゃんを誘ってみたら


とおるちゃんのお葬式以来で再会することができました。


真代ちゃんも今はN株式会社を退職し、ハロワにお勤めしてるんだとか。


ハローワークってデスクワークだけかと思ったら

企業の登録内容に変更がないか

自分の持ち場を定期的に見回りに行ったりするんですってね。


さとこさんにぴったりのお仕事もいろいろあるから、
気楽な感じで覗きに来てみて!って

先週見回りして更新したばかりという事業所さんを勧めてくれました。


提示してくれたのは
隣町のお野菜の選別作業員の仕事。


学歴不問。
経験不問。
必要な免許資格なし。
年齢不問。

就業時間は 1日4時間以上。

労働日数は 週1日からOK。


人手不足なので、すぐにでも来て欲しい。


えーっ✨

そんな好条件なら、
さとこ、ハウスクリーニングとネギ社と兼任で
お仕事できるじゃないですか。


週1日しか必要ないって言われればそれでいいけれど


通勤も問題なければ、

あわよくば毎日午前中の4時間働かせてもらって、午後からハウスクリーニングってのも可能だし

ネギ社の収穫時期には、1日毎に両方行くとかもできるんじゃないのかな。


こんなで時給800円ももらえるって
今って、よっぽど働き手がいないのかなあ。




早速、さとこでも運転できそうなコースかどうか、事業所の場所を確認すると

さとこの町から、車でたったの5分程度。


閑静な田園の中にあるしっかりした設備の工場で


近所に学校がないから

朝、集団登校の学童が道路をジグザグに走っているのにビビったり

イヤホンをつけて疾走している高校生の自転車と接触事故を起こす心配はない。


YouTubeでお仕事内容も調べてみたら

収穫したお野菜の形を整え、
氷と共に箱詰めする作業のようだから

さとこでもダイジョブそうな気がする。


さとこ 「真代ちゃん、わたし、受けてみます!」

真代ちゃん 「さとこさん、ここ、ピッタリだと思いますよ!!ご希望に沿ったお仕事を探せて、わたしもウレシイっ」


てなわけで
さとこは新職場にチャレンジすることになりました。




真代ちゃんから面接の手配ができたからと連絡があり

お野菜の生育方法や種類、収穫方法、
流通時の鮮度保持に関する研究文などを読んで基礎学習を済ませ


面接後、直ぐに講習がある場合を想定して

「もしかしてそのままお仕事の訓練があったら夕方まで帰らないかもしれないので心配しないでください」とぱにーニィにも言い残し、
作業服・長靴・手袋等を完備して、いざ!


そこへ、真代ちゃんからも応援メール。
「さとこさん、気軽にね。緊張しなくていいですよ~」


うん、わかった。ありがとうね、真代ちゃん。行ってきます!




面接は13時から。


30分前に現地に到着してしまい
ドキドキしながら車中で待機します。


遠目に、皆さんのお仕事を眺めながら
あそこであの作業をするんだね、とYouTubeの内容と照らし合わせて確認し、イメージトレーニング。


ガッチリタイプの男性が消えたあのドアが事務所で

きっとあの方が事業主さんだね。


まだ約束までには5分あるけど

さとこも紹介状を握る手に力を込め
思い切って、そのドアを叩かせていただくことにしました。




「失礼いたします。ハローワークさんからご紹介いただいた、はてるまさとこと申します。1時から面接をお願いしております」
と挨拶すると


作業着に長靴姿の先ほどの男性が、
自分は名乗られず、「まあ座って」と手で促しつつ

ソファに深く埋もれて、タバコをプカー


事務所内には他に人の気配がないから面接官さんはこの人で間違いないんだよね。


指示通り、さとこは向かい側に座り
「ハローワークさんからの紹介状と、こちらが履歴書です」 と封筒を差し出すと

名乗らずさんはそれを片手で受け取り

ざっと目を通したあと、パサッと応接テーブルに投げられました。


名乗らずさん、おもむろに口を開き
「で、経験はあるの?休みが欲しいんでしょ?ネギと掃除が優先なんでしょ?1週間に一日しか来ないようじゃ困るんだよ」


勤務形態はこれから相談するんじゃないの?


さとこ 「求人票には一日からとありましたし、ハローワークさんからは勤務日程の相談をするように言われて参りましたが」


名乗らずさん 「たくさん出てくれる人に来てもらう。週1回なんて、そんなんじゃ仕事も憶えられんだろう。あんたみたいな考えで来られても困るんだよ」


履歴書をテーブルに広げたまま、特に見るでもなく

次のタバコに火をつけて
席を立ち背中を向けられたので


さとこは、書類を封筒に納め
「お時間を取っていただいてありがとうございました。それでは失礼いたします」と事務所を後にしました。




車に戻って時計を見ると

面接開始予定の13時にすらなっていなくて

わずか3分ぐらいの出来事だったようです。


1時になると、
カラフルでファッショナブルなウインドブレーカーに身を包んだ10代から20代のはつらつとした女子大生のような娘さんたちが

カールした栗色の髪の毛をゆすりながら
事務所の奥のドアから次々出てきました。


なーんだ。


働き手がいっぱいおられるんじゃないですか。


50代のさとこなんか、ハローワークからの紹介の時点で
きっとモノにならんと思われたに違いないよね。


万が一採用されていても
きっと若者のスピードについて行けなくて
足手まといになっていたはず。




駐車場から真代ちゃんにメールを送る。

「不採用でした
真代ちゃんが一生懸命手配してくださったのに
期待に添えずごめんなさいでした(T^T)」


真代ちゃんから折り返しメールがきました。

「お忙しいのに時間を割いていただき、必要ない緊張をさせてしまい申し訳ありませんでした。
疲れちゃいましたね。
本当に本当に申し訳ありませんでした」


真代ちゃんが申し訳ながることはないのに
申し訳ない、と

お互いにさんざん申し訳ながった後


ぱにーニィにも「終わったので帰ります」とメールしてビックリされ

とぼとぼと帰ったさとこを


「さとやん、あの会社に採用にならなくて正解だったよ。

社名を検索したら、最初に【社長 右翼】って出るんだよ!
Facebookもあったけど、政治的な活動で右翼ってわけじゃなくて、
チンピラファッションで決めポーズな写真ばっかりだったよ。

初対面の人間の前で煙草を吸ったり、一方的に話す雇用主だと、
きっと後で無理難題を言いつけてくるに決まってるよ」

と、なぐさめてくれました。


ありがとうね、ぱにーニィ。

さとこは大丈夫。


さとこだって、名乗らずさんの立場だったら
困ったときに即戦力になるスタッフが欲しいと思うにちがいないもん。


だけど、なんでわざわざ面接の日時を指定してこられたのか、

その理由がわからないだけなの。


そして

今まで大好きだったこのお野菜。
burokkori.png


今回の件で

ちょっと苦手になったかも。

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[2019/01/05 22:17] | ・明日のために、その壱。 | page top
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