さとこと二人の師匠。1⃣
さとこは昔、箏を習っていた。


先生は厳しく、ずいぶん鍛えていただいた。


微妙な音遣いや、アンサンブルで全員がひとつの流れとして表現できるような奏法を、
オッケーが出るまで、同じフレーズを何時間も繰り返した。

「そうじゃないでしょ!こう!」
違いが分からないまま、泣きながらがんばっている娘もいた。


先生は、ご自身の才能の知名度を上げるのに積極的な方で、
広い分野に働きかけたり、
最先端なパフォーマンスを展開されていたため

古い価値観と大きな支配力を持つ組織のお歴々から
けっこう叩かれていた。

組織を抜けて孤立されていたと思う。


立奏したり
洋装で洋楽器とジョイントしたりは
今ではもう当たり前のことだし


田舎で何か新しいことをすると、
目立ちたがり屋の異端としてみなされる時代だった。


地元を代表する筝曲家のプロになられた今ではもう
表だって批判する人はいないんだろうけど。


先生が県外の演奏活動で忙しくなり、門下生の扱いが見直されて、
さとこは切り替え後の体勢についていけなくなって退会したのが1996~7年頃だったと思う。





そして今、さとこにはシショーと崇める方が二人ある。


昨年秋になっていただいたばかりのシショーは、古典音楽と沖縄民謡のY先生。


繊細でグルーブ感溢れる演奏に惚れ込んで、

昨年の沖縄旅行の折り、

6月に、おけいこ体験をさせていただき
9月にも、おけいこ体験の続きをさせていただき、

その都度、楽譜すら読めないさとこに対して
門外不出な技術を惜しげもなく伝授しようとしてくださるので
入門させていただく運びと相成り申した。


みなさんは、週一とか、月2回とか習われるけど、
さとこ、そんなに通えないのですが。

Y先生 「年に4回来てもらえばいいさー」


ほぼ幽霊部員状態ですが、
年に4回沖縄に行く正当な理由付けができた(笑)


旅費が捻出できなくなって退会せざるをえなくなるまでは、
取りあえず、行けるとこまで行くさー。


んで、11月にも時間を作ってくださったので、

ウキウキ出発。

阪神キャンプ場近し

阪神のキャンプ場が近いのです。

あっちきょろきょろこっちきょろきょろ


さとこ、ぴよぴよ門下生として、はじめてのお稽古。

入門初げいこ


民謡は、
演奏技術を継承したり、
即興や掛け合いで腕を磨きながら新しい曲が生まれていくものだけど、

古典の場合は、基本に則って忠実に習得する事が一番重要。


千人からの会員さんがいるような大きな流派は、
全員に徹底して教えきれないから
次第に奏法の手数が減るんだそうだ。


そうすると、昔あった弾き方は伝承する人が減って、段々廃れてしまう。


わりと小規模なY先生の流派は、
そういう古い奏法を習わせて下さるので、ひじょーに貴重な価値があると思っている。


そして、たぶん、Y先生、異端なほうなのではないかと思う。


だって、
Y先生ったら、まだ1曲通して習ってもいないさとことぱにーニィに、
「あんたら、他人の曲でなくてオリジナルをしなさいよ。」
と宣う。


えー。

無理 無理 無理 無理。


「ねぎの歌とか作ったらいいわけさー。
もちろん、ねぎが主体じゃないよ。
人をねぎに見立てて、人生を投影させるのよ。」


たしかに、演奏会の曲目をみると
門下の各研究所の教師方々作詞で、Y先生作曲の新民謡がいくつもある。


でもそれは、きっと何年も指導を受けて、いろんな知識や技術を体得されてからのはず。


三線では唄が最も重要で、
古典・民謡それぞれの独特の謡回しと発声があるんだけど、
さとこはまだそれを全く教えていただいていないのよね。


古い社会に身を置いている人には珍しく
そういう突拍子もないことを言われる先生が、
さとことぱにーニィは大好きです。


そして。

演奏はもちろんなんだけど、
歴史や習慣のお話を拝聴できるのが、とてもうれしい。


「あんたら、毛遊び(もうあしび。結婚適齢期の男女交流の場)って知ってるね?
弾き方自慢のもんが技術を競い合ったものよ。
上手なもんがモテるからね、みんなそりゃ、一生懸命であるわけさ。」


毛遊びは同じ集落の若者が集うから、
女の子の歌う声や踊りで、だいたいどこのだれかはわかってる。

だから、みんなカップルになって、こっそりと夜の闇に消えていくわけですが、

三線の弾き手はぽつんと淋しく取り残されちゃうことになるので


「だからよ、弾いてる間はな、目をつけた女の子の着物の裾を踏んでおいて、
取られんようにせにゃならんわけ」


いたずらっぽい目からすると、体験談なんだろう。


Y先生、御年65歳。


お稽古場には、それはそれは可愛らしい娘ちゃんが、お利口に遊んでます。


ぱにーニィ 「お孫さんですか?いくつなの?」

Y先生 「いんやー。娘よ。6歳。」


6歳の娘さんがおられるってことは、Y先生、59歳で奥さんの裾踏んだんか!

ぱにーニィ 「いーなー。あんなべっぴんな娘ほしいなあ。ワンもまだイケるってことかなあ」


笑。

だからよ~。


まずは、早く、若い奥さん見つけなよ。
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