沖縄から帰ってから当分は、寒さがかなり堪えたっす。
寝てる間も寒いらしくて、特大便器のトイレ掃除に入ったらパンツとズボンが濡れて、バスタオルに湿り気を吸わせていたら、うっかりナプキンとバスタオルとパンツとごみ袋を便器に落としてしまい、便器に飛び込んで、海抜ゼロメートルのオランダで、堤防に指をつっこんで国を守った少年みたいに、全身でいろんなものが流れるのを防いでいる夢を見てました。 短いパターンで不安感の大波小波が押し寄せる。 目が覚めれば、夢の余韻で心臓ドクドク。 工場で積み荷を荷降ろしする列車の滑車の音を聞きながら夜明けを待つ。 お二階さんの活動が始まったり、駐車場がざわついたりと、家々が活気に満ちてくる頃には、逆にさとこの方はぐんにゃりと動けなくなり、自分がホトホト嫌になりますにゃ。 夕方も、薄暗くなると車のライトが行ったり来たりするのが怖くて落ち着かず、頻繁に抗不安剤を口にする。 はてるまに帰れない罪悪感からメールをすると、すぐに折り返し電話がかかってくる。 「メールにしようかと思っただーも、さとの声が聞きたーてな」 部落のおばーさんが死になってな、集会所で毎日婦人会が親族のお食事を作っとるで~。 明日の告別式まで3日間だ。 一軒から一人出りゃええけん。 わしが元気なうちは大丈夫だけんな、 と聞かされた(まだ義母の足が悪化してないときのことですが)。 はてるま母がフル稼働してるってのに、全く役立たずな長男嫁でございます。 電話を切った途端、ぐったりこ。 受け答えして、日常の出来事を聞く程度のことが、なんでこんなにダメージが大きいんだろう。 疲労感でうつうつが増して、じっとしていられなくて花酒を煽る。 60度のアルコールが食道を灼いている間、ホッとする。 もっときついお酒ってないのかな? 内臓に痛みがあると、 「もしかして肝臓かな ![]() ちょー元気みたいです。 美らかーぎードクターの診察。 年末のカフェイン漬けで年始は全く動けず、結果的にゆっくりできましたと報告。 この冬、やたら寒さが堪えたのは、体重が落ちてしばらくしてから、脳下垂体が「これじゃだめだ熱をつくらなきゃ!」と気づく為に、タイムラグがあるのねとのこと。 さとこ、どこまでも鈍くできているらしい。 それでも、以前に比べると、さとこの沈没ぶりが、だいぶ浅瀬に近づいて来たので、ドクター、さとこの今後の生き方について深く追求するようになってこられた。 これからもはてるまの嫁として存在することは、さとこの病状改善にとっての影響がどうなのか。 「甥ごさんや姪っこさんが結婚して子供が成長したら、このヒト誰?ってことになるんじゃな-い-?」 義父の通院も、決めた通り、1~3月は送迎をしない。 その日お仕事がないとわかっていても、「休みだから送れますよー」と帰ってしまったら、また毎月必ず続けないといけない気持ちになるもん。 「しない」と自分で決断できることを増やさなければ、何も変わらない。 もっと強くならなくちゃ! 「いじゃーが落ち着いたら、さとの車で三人で会いに行こうな」と義母。 いじゃーファミリーのアパートは都会の駅前中心街と聞いた。 さとこ、不安感でいっぱい。 大丈夫かな?場所が解ればコースの確認ができるんだけど…。 スムーズにたどり着けても、 わいわい賑やかに盛り上がって過ごし、 更にそのあと無事に義父母を連れ帰る気力を持続させないとね。 なんせ、苦手な買い物や用事も、ぱにーニィが運転手を申し出てくれるから、なんとかこなせてる程度ですから。 それでも、目的の品を揃える前に挫折して、一軒で切り上げちゃうこともしばしば。 一方、里の母とはなかなか連絡がとれないので、里に出向くと珍しく母に会えた。 電話は聞こえないし、母、親指の爪を挟んでから、痛みがとれないから、メールもなかなか打てないらしい。 電話ワン切りくらいはできるでしょ。 安否確認ができないのが一番不安なのよね。 それでも、里に関しては、かなり改善されていた。 まず、トイレがウォッシュレットになっていた! とは言っても、下水道もないし、工事をしたわけではなく、ボットン便所の手洗いに、お湯の蛇口がついただけ。 それでも、今までの寒いトイレと比較したら大進歩だ。 そして、ほんの1、5キロ程先にコンビニが建設予定。 お食事処や公民館のすぐ近くだし、色々便利になるなあ。 ありがたい。 さとこ、かなり元気がでた ![]() …かな?
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ぱにーニィは毎日税理のお仕事に追われてる。
高速道路で税理士事務所に通う。 お持ち帰りお仕事は、後回しにするのは性分じゃないから、明け方まで打ち込み作業。 資料が足りないのを発見しては請求するけど、電話口ではわからないから、結局お客様のお宅に説明しに、また高速を走る繰り返し。 さとこは、お掃除とたまーに読み合わせぐらいしか役に立たない。 とおるちゃんの月命日に、沖縄から買って帰った中味を開封しましたー。 ![]() ![]() 頭の中はお仕事のことでいっぱいだけど、ウサンデーに付き合ってくれました。 「中味はイリチーより汁が好き」と、中味汁もサービス。 ![]() 時間が空けば、整形で頚を引っ張り、ブロック注射を受けて「あーッ。先生、いいっス」とうっとり。 先生、「そげなかや~」 家電屋さんのリアルプロに座ってリフレッシュ。 たまに、ちょろっとパチスロを打って気晴らしをしているみたいだけど、せっかく身体ほぐしても、またパチスロで目が疲れるへん? とおるちゃんの長シャツとパッチの虜になり、帰ると早速着替えるらしい。 とおるちゃんのパッチなのに、本人より似合うの何故?(笑) 「すっげー。アメリカンじゃん」 ぱにーニィ、初体験のファッションに夢中。 さとこのアメリカンのイメージは、西部劇で娼館とかのシーンで出てくる、赤のユニオンスーツだけどなあ。 ![]() ![]() 題して、『貰い物が似合う売り物』と『顔はやめて女優なんだから』 それで郵便受け取りするんですか? ぱにーニィ、アメリカ気分が高じて、干し肉を作った。 「軽く炙って食べてみるー?」 味見会に特別本醸造を開封した。 ![]() ![]() 軟らかめのビーフジャーキー。 噛めば噛むほど塩味がGood。 アメリカと日本、よく合います~。
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とおるちゃん、全然うちに帰ってこないし、姿を見ないから気をもんでいたら、さとこが担当している高齢者さんのお宅に下宿していると判明。
うちからたった二軒先なのに、会いに来るどころか、連絡すらくれない。 こんなに心配してるのに、なんで教えてくれないの? そんなにさとこが煩わしいの? 時計を見るとまだ3時。 沈んだ気持ちにいたたまれず、ワイパックスを飲んで、また巣箱に潜り込む。 とおるちゃんが1日だけ帰ってきて、一緒に勤務することになった。 うれしいけど恥ずかしくて、話しかけられない。 久しぶりの制服姿で病棟内を歩いているとおるちゃんを、目に焼き付けておかなきゃ。 忘れないよう、じっと顔をみつめる。 同僚も情報交換で盛り上がってる。 みんなに混じり、思い切って傍に行ってみた。 こっちを見ないままとおるちゃんが言った。 「近くまではよく釣りしにくるけど、はむちきにまで声かけんでも、まあいっかと思って」 なんで?怒ってるの? 「うーん、怒るってほどじゃないけど、なんか、どうしても会いたいなって感じじゃない」 血の気が引く。 とおるちゃん、さとこのこと面倒くさいんだ。 思い切って顔を見上げると、口元が不自然に作った笑顔。 とおるちゃんなのかな? 違う人みたい。 距離感を感じる。 向こうから上司がやってきた。 とおるちゃん、すいっとさとこから離れ、「こいつに、なんか体を動かす仕事をさせてやってよ」と言っている。 上司も同僚も反対してる。 やっぱ、さとこは何も出来ないのかな…。 ワイパックス効いてない? 近衛リーダーから連絡があったら困るけど、レンドルミンとドラールをブランデーであおる。 とおるちゃんが公園のゴミ箱をゲシゲシ蹴っていたら、突然ゴミが発火。 放火犯と思われ、通行人にソッコー通報されてしまった。 町中にサイレンが鳴り響き、慌てて一緒に逃げるハメに。 ガルウイングドアの白のスポーツカー。 ちょー目立つじゃん。 「もうっ、きみったら、いつもこんなこと。」と文句を言いながらパトカーとカーレースするさとこ。 …ちょっとまて。 マニュアル普通車だのに、なぜとおるちゃんが頭の後ろに腕組んでのんびり寛いで、オートマ限定のさとこが運転してるわけ? きみ、走り屋さんでしょっ。 「はむちきが仕事辞めてから、ガソリン代が厳しくなったからなあ。」 …それは、カビジンの催促なのか ![]() とりあえず、また仲直りできたみたいでよかった ![]()
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アバサーちゃんはお鍋になりました。
とげとげな姿は、ひげが伸びかけのとおるちゃんにそっくりなので、食べるのは忍びないのですが、 ![]() こんな愛らしいお顔で、見つめているので、成仏させてあげなくては! こんなして ![]() こんなして ![]() 完成。 ![]() ![]() クリスマスパーティーの映像を見ながら、無駄なく綺麗に頂き尽くしました。 達成感! ![]() ![]() |
ちんたらと旅行レポートを挙げていたら、夢メモがばんない溜まっております。
急な下り坂を、いじゃーくんとはてるま母を乗せたさとこ号、ブレーキ効かず、ずるずると崖まで進む。 真下に民家の瓦屋根。 大惨事か? 奇跡的に屋根を壊さずぽとんと落ち、そのまま屋根の傾斜を利用して、無事に海に着水。 沈まないうちにアクセルベタ踏みの勢いで水面を走り、大きくUターンして上陸した。 危なかったねー。 無事なの奇跡だねー。 さとこ、運転危ないから入院します。 きれいな海岸端にでっかい精神病院ができていた。 あまりの広さに病棟の場所が分からず、案内板で「現在地」の赤い丸と矢印を探す。 外来の隣が小児科病棟だな。 廊下にロープが渡してあり、一人ぶら下がり用の、下を結んでこぶにした短いロープが滑車で吊るしてある。 小児科は遊び心があって、いーなー。 早速ぶら下がって移動してたら、美らかーぎードクターに見つかった。 「はてるまさん、病室から子供が飛び出すから、時速30キロ以下にしてください。」 す、すみません ![]() トイレに入る。 ドアの位置が床から45㎝くらいと、異常に高い。 ドアを開けたら、奥行が出窓程度のスペースに、和式便器が有るだけ。 こりゃ、ドア閉めたら足の置き場どうするの。 人が来ないのを祈りつつ、ドアを開けたまま和式便座に腰掛けると床に足が着いてちょうどいい高さになった。 次に入ってきた女の子も困ってる。 「ここ、設計ミスですよねー。 わたし、こうして使ったら楽でしたよ」 「あ、成る程ー」 入院したものの、治療もなく、ぶらぶらと海岸の公園を散歩する。 あっ。とおるちゃんのくるまだ。 とおるちゃん、姿ないなあ。 釣りかな? 病院からあんまり離れると、離院と思われて大騒ぎになるから、詰所の窓から見えやすいように、とおるちゃん号の足元に丸くなってうとうと。 風もなく、セメントで固めた岩場は暖かい。 ここ、時々入院できるといいなー。 気づくと、とおるちゃん号がない。 いつの間に、さとこを踏まずに発車したんだろう。 顔見たかったのに残念。 だけど、ケータイが進化して、グソーにも電波が届くようになった新製品に買い換えたばかりだから、これからは、とおるちゃんともメールのやりとりができる。 でへへ。 目が覚め、しまった、ケータイの使い方覚えておくんだった、と残念に思いつつ、また目を閉じる。 仏壇にトートーメがない! 大慌てで探したら、玄関自動ドアの横の、『外出中』『在室中』の黒と赤の札に混じって、釘にぶら下げてあった。 だ、だめじゃーん。 誰の仕業? 仏壇に返すにも、順番がわからない。 それに、見られたら、さとこが犯人だと誤解されるかも。 困った。 うーん、困った。 爆発・炎上はないものの、相変わらず、毎夜なんとなーく窮地にあるさとこなのでした。 |
まきし食堂で我を忘れたさとこ。
時間をきいてどぅまんぎる。 「14時だけど、急がんといけんへん?」 いつも空港には二時間前には必ず入るのに、食堂を出た時点で、なんと出発まであと一時間!? まさに、『チェックインなう!』の最中じゃ-ん。 ホテルへ走り、預けていた荷物を受け取る。 ゆいレールに走り込み、那覇空港へ向かう。 チェックインカウンターにたどり着くと、35分前。 搭乗受付終了直前に、搭乗手続きを行う。 ガラーンと人気ナシ。 手荷物カウンターにトランクを預け入れ、上着のポケットの中身を出しながら、空港反対側の保安検査場へ走る。 レントゲンコーナーでセキュリティチェックを通過し、動く歩道横をひたすら走り、出発ロビーに向かう。 お姉さんが、「お急ぎくださーい」と叫んでいるのが聞こえる。 階段を走り降りる。 搭乗案内ゲート待合室は、すでに誰も居ない。 搭乗受付を通り、空っぽのバスに乗る。 はぁはぁ。 ぜーぜー。 あり?発車しない? 間に合わなかったか? どうやら、まだあと二名が行方不明らしく、所在確認中。 まもなく女性二人連れが現れた。 と、とりあえず、さ、最後じゃなくて、よ、よ、よかった。 ぜいぜい。はぁはぁ。 機内に入ったあと、さとこは離陸を覚えていません。 座ったとたん、燃え尽きて爆睡してしまったようでございます。 「当機はまもなく着陸態勢に入ります」のアナウンスで目が覚めた。 今更だけど、ぱにーニィ、無事だったんだ(笑) 窓から覗くと、見慣れた駅、巣と工場の煙、わたしたちの住む町が真下に見えた。 いったん灰色の海に出て、大きく旋回してから着陸。 あっという間だったね。 空港から一歩出たら、気温は4℃。 否応なしに「暖房が恋しい」感覚を思い出させられ、急激に現実が戻ってまいりました。 寒さに震えながら、らすかる号のエンジンをかける。 あまりにも非日常な旅行だったので、すべてが夢のよう。 伊礼先生方や琉球音楽教室との間近な接触! もう沖縄に来ることはないと思っていたのに、なつかしい仲田幸子さんや、劇団でいご座さんとの再会。 画廊の御主人、阿木さん、宮里御夫妻との、いままでのさとこでは考えられないような出会い。 不思議な感動がぎゅうぎゅう詰めの4日間でした。 現実の世界に戻ったゆううつ感の大波を被りつつ、生還記念の晩餐。 ![]() ![]() さあ! 明日からお仕事だよーん。
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ほんとうは、滞在中、1度は、金壺食堂にも行きたかったの。
牧志の公設市場を抜け、壷屋あたりにある、さとこ、大のお気に入りのお店。 台湾精進料理のバイキングが食べられます。 ![]() ![]() アルミのバットに大盛のおかずたちが、どーんと並んで選び放題。 9月にもぱにーニィを案内し、落花生の茹でたのとか、セロリの炒め物とか、きくらげの炒めたのとか、小麦粉のグルテンで鳥肉のスモークそっくりなお料理があったりとか、意外な発想のおかずもいっぱいで、全種類を味してみたいのに無理~! お粥が進みます。 さんぴん茶とウーロン茶のブレンドの熱いお茶も、なんとも気持ちが安らぐ。 ぱにーニィにも大好評で、旅行から帰ってからも当分は、 セロリを見れば、「金壷食堂をリスペクトして炒めますッ!」 ジャッジャッジャッ ![]() 「できました!どうかな? こんなんじゃだめだ…。味が濃すぎて素材が活かせてない。 金壷さん、ごめんなさい ![]() てな調子でしたが、 今回は、時間がないから、もっと近いところに行きましょう。 牧志3丁目、国際通り沿いのビル3階にある『名護そば まきし食堂 』。 メニューは豊富だし、静かだし、広いけど仕切りや植物の飾りつけがもしゃもしゃあって落ち着けるしで、訪沖中、一回は来ちゃうお店。 ぱにーニィ、もちろんここも初体験。 昨年の初上陸の際、ひーじゃー汁デビューのお店としてセレクトしてはいましたが、階段を上がる勇気がありませんでした。 「今度は、ひーじゃーにこだわらず、好きな物を選ぶ… 選べないよう!」 ![]() 雑誌のようなメニューをめくっては、写真の数に圧倒されている。 さとこも激しく悩んでいた。 地元でなら、ぱにーニィがふたつ頼んでどちらもちょっぴりつまむ、ってのがパターンだけど、ここだとそうはいかない。 ぜんざい260円! ふーちーばーそばもいいけど、やっぱ、ふーちーばージューシー? あい、そうめん汁ってのもあるさね。 お刺身の酢味噌和えだッ。 初めて食べた時、感激して、『刺身の酢味噌タレ』って売ってないか、だいぶ探したもんね。 煮付けッ! 味噌汁ぅ!! あ、A・B・Cランチもあったんだー ![]() ジュウジュウという音に気づけば、周囲のお客様はステーキとかの鉄板メニューばかり。 皆さん、すげーなー ![]() ぱにーニィは悩み抜いて、Aランチ。 ![]() ![]() このスープの量、どうよ(笑) さとこは、ふーちーばージューシーとぜんざいにしました ![]() ![]() ここのふーちーばージューシー、いろんな具がさいの目になって入っていて、ふーちーばーの香りはふんわり全体をまとめている程度、という、ぱにーニィにもオッケーな味付け。 お店によっては、「とことんフーチーバーで攻めまくります」的なのもあって、さとこはそっちも好きなんだけど。 いや~、毎日来たいお店が、まーた増えちゃったよ~ ![]() ![]()
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まるで、コンパクトサイズのテーマパークに来たみたいです!
さとこ、古武道を生で見るのは初めてでしたし、舞踊もオリジナリティに溢れていて、アイデア次第でいろんな個性を取り入れていいんだと知り、うれしくなりました。 気持ちのこもった、命がけのサービス精神仕立てのステージが終わると、榮弘さんも瞳さんも、一緒に座ってたくさんお話してくださいました。 武道家の厳しい眼光は一瞬で、普段はとても温和な表情の榮弘さん、粟国島のご出身だそうです。 そして、なんと、琉球王様の王冠、榮弘さんによる手作りでした! 「レプリカ欲しいなー」と愛妻に相談したら、20万円するそうで(てか、レプリカ売ってるの!)、買うのはあきらめて、展示されている王冠の写真を見ながらコツコツと作られたそうです。 金、銀、碧玉、水晶、サンゴなどの玉が12本の金筋にそれぞれ24個ずつ、合計288個飾られた見事な王冠。 しまった。 アップで写真とらせていただくんだった ![]() そればかりか、衣装すべて、手作り。 身体を鍛え、技を磨く傍ら、団長御自ら、ミシンでカタカタ縫っておられるわけですよ! …万能じゃん。 そして、奥様の瞳さん。 絶対の信頼感がなければ、あんな危険な立ち回りはできない。 そして、大事な旦那様が、毎日命を張っておられるの、よく耐えておられるなあ。 「わたしね、ふたりともこんな毎日を送っているから、休む時にね、”ああ、今日も一緒にお布団に入れた。ありがとう”って、必ず声に出して言うことにしているの。 言葉に出して感謝の気持ちを表すことが大事なのよ。」 言霊ですね。 榮弘さんも、にこにこしてうなづいておられる。 なんて素敵なご夫婦だろう。 瞳さんはお料理もお上手らしい。 こんなふわふわのぽーぽー、はじめていただきました。 ![]() 読谷村に住んでおられたらしく、「読谷では、ぽーぽーがふんわり上手に焼けたら一人前の読谷嫁と認められる」んだとか。 ゆんたく好きで美人でカッコイイ瞳さんにも苦手なものがあると聞いて、さとこ絶句。 なんと、にゃーさんがダメらしいんです。 特に黒いにゃーさん。 瞳さん、黒の衣装に身をつつんで、北条司の漫画の美人姉妹怪盗さんのキャッツアイみたいに優雅な身のこなしだのにから。 あ、名前も同じ瞳さんじゃん ![]() トラウマになっていて、怖くて怖くて、お店のドアを開ける時にも、ステンドグラスの部分から気配を確認して開けるほどの徹底ぶり。 さとこ、こんなバッグを持って行っていたのですが、ステージに差支えなかったのでしょうか ![]() ![]() ![]() 外出先でも、にゃーさんが「ん?」て立ち止まると「きゃーっ」としゃがみ込むくらい身体がすくむらしい。 そんなわけで、瞳さんが「お買い物行ってくるわね。すぐに戻るから」って言っても、榮弘さんは、お迎えにすっ飛んで行かれる。 瞳さん 「ちょっとだから大丈夫なのに、必ず来てくれるのよ。なんでかしらね。」 ぱにーニィ 「そりゃ、大丈夫じゃないからに決まってるじゃないですかッ」 笑。 もー、ご夫婦そろって、なんて素敵なんでしょ。 『おふたりでひとつ』の信頼感が伝わってきて、とても居心地がいいです。 話すほどに、可愛らしい面と人柄の良さがぽろぽろこぼれ出て、すっかりおそくまで話し込んでしまいました。 瞳さん、送り出してくださるときに、さとこの心の影が解けるようにと、そっと手を握ってくださいました。 冷たくて小さな柔らかい手。 軽く触れられただけなのに、一瞬、手首を伝って肩甲骨まで、何かの気配が通り抜けた気がしました。 なんだろう? ぱにーニィのオニキスパワーとは違う形のエネルギー? やっぱ、沖縄、不思議なところだなあ。 もう一度確認するためにも、今度は阿木さんと一緒にここのドアを叩きたいです。
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宮里榮弘芸能館さんの前に到着!
肝どんどん~。ドアとんとん~。 ドアを開くと、そこは一見国籍不明な不思議な世界。 琉球?中国?韓国? ようこそいらっしゃいと出迎えてくださった、可憐で華奢な羽衣天女みたいな乙女と、その奥に、おおっ、あのヘアスタイルと精悍な顔立ち、まさしくあの榮弘さんだ! 阿木さんが大好きだという、宮里ご夫妻でした。 年末からお正月ぶっ通しで団体様満席だったのが、ようやく落ち着いたところのようでございます。 壁面には、記念撮影の様子や記事がいっぱい。 あ、うんたまぎるーもあるあるぅ。 羽衣天女が鈴を鳴らすような声で「お飲み物は?」 ぜひ瑞泉を! 「…えっ?」 …えっ? 「ご、ごめんなさい、瑞泉を注文されるお客様、いままでこの方しかおられなくて…。」 さとこたちのほかに、もう一人、温和な笑顔の男性が一人。 「わたしはね、これ一筋なもんでね。わっはっは」 常連さんのご様子。 そーなんだ! 意外だなあ。 那覇人は、どんな銘柄がおすすめなんだろ。 さとこ 「今日、首里城行ってきたばかりなので、瑞泉をと思ったんですが、じゃ、お勧めでお願いしまーす」 ![]() ![]() どんなお酒も、グラスの向こうに天女がいたら美味に決まってますでしょ。 すく豆腐とひらやーちーとぽーぽーを注文。 ウコンの香りの大根酢漬けもおいしい! 天女の名は、瞳さんとおっしゃるらしい。 20時からはショータイムです。 まずは演奏。 ![]() 安里屋ユンタ、伊良部百合の花。 瞳天女の細腕が激しく太鼓を打ち鳴らし、ぱにーニィとさとこ、どぅまんぎる。 榮弘さんも、武道家らしく、立ち姿、決まってるぅ。 ここで、お客様もステージへいらっしゃ~いのコーナー。 瑞泉さんが二見情話を唄われました。 続いて、さとこが涙そーそー。 瞳さんが三線、榮弘さんは胡弓を演奏されます。 うちなー、いちゅび小。 西武門節と夫婦船をリクエストし、自滅して涙ジョージョーになる、あんぽんたんなさとこ。 最後に瀧落しを弾いてくださり、ステージは次の展開へ。 古武道や空手について、歴史も交えてとてもわかりやすく説明してくださる。 まずは、空手の演武。 「琉球王朝時代、王府の舞踊家たちはみんな空手ができました。いざという時、王様をお守りできるように。」 ![]() さとこ、目が追い付かない。 さとこのケータイも、スポーツモードでも間に合わない(笑) と思えば、今度は舞踊です。 いきなり、首里天加那志本人が登場され、かぎやで風をお踊りなされた!(笑) ![]() 下い口説。 ![]() そして、古武道を交えた寸劇的創作舞踊。 投網をしてから待つ間、宮里夫妻が櫂やさすまたで演武。 大漁のおさかなを下げてのほくほくの笑顔で退場というストーリー。 ![]() ![]() 鉄甲(てっこう)は元々は農耕用の蹄鉄で、鉄の輪を手にはめて攻防を行う。 トンファーは、石臼の挽き棒。 ![]() ![]() ![]() もともとは馬のくつわだったというヌンチャク。 ![]() すんまへん。 何一つまともに写せませんでした。 みなさん、ユーチューブかDVDか現地で直接楽しんでください。 最後に大獅子の舞。 ![]() ![]() ぱにーニィもさとこもあんぎあんぎしてもらって嘉例(かりー)つけてもらいました! 榮弘さん、実は、連日のショーがたたり、風邪が悪化して本調子でないそうで、ただいま通院中。 だ、だめじゃーん。 呼吸のタイミングが1秒でもずれたら、組み相手の瞳さんにも致命傷が…。 「そんな次第で、今回は、鎖鎌はナシでいいですか?」 ぱにーニィとさとこ、「絶対ナシでお願いします!!」 中国武術とかは、敵を鎖で絡め捕って、鎌でトドメをさすのですが、榮弘さんの鎖鎌は独特で、鎖の先に鎌がついている。 それを振り回し、遠心力で自分の腰や首に巻きつけて止めるんです。 刃が外を向くように振っていても、一歩間違って刃が内側を向いたら頸動脈サックリ。 幸い首筋に刃が当たったことはないとのことですが、背中にはザックリと傷跡がのこっているそうです。 他にも常連さんの瑞泉さんがお一人いらっしゃったからまだ良かったですが、居られなければ、わたしたちたった二人の観客に、あれだけの、身体を張ってのショーをしていただいたのは申し訳ないところでしたわ。 今度は、貸し切りでない団体客さんに交じって入らせていただくことにしよ ![]()
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首里城満喫中、知らない番号から着信。
可愛らしい女の子の声。 「突然ごめんなさい。画廊の御主人から、紹介したい人がいるから掛けてみてと言われて…。」 もしかして、阿木さんですか? 阿木さんは武道もされているって聞いていたから、ぱにーニィもさとこも、てっきり男性だとばかり思ってた(笑)。 「いつまでご滞在?ご予定は決まってます?」 「明日は帰らないといけないんです。予定は何も決めてませーん」 阿木さんは今夜は都合が悪く、次回訪沖の時には絶対お会いしましょーねと約束して、かわりに、大好きなご夫妻のお店を勧めてくださいました。 「宮里えいこうさんってご存知ですか?」 宮里さんって名前、いっぱい聞くからなー。 再会した城下町の沖縄料理店ママもだし、えいこうさんってったら、鎖鎌びゅんびゅんの使い手の榮弘さんしか思い当たらない…。 「そうそう!そのびゅんびゅんの榮弘さんですー。 御夫婦ともとても素敵な方々で、沖縄民謡・琉球舞踊・武術太鼓・空手・古武道・大獅子舞などの伝統芸能を見せてくださるし、ぜひ会っていただきたい方々なんです。」 エーッ! …え、エーッ!? 鎖鎌名人の榮弘さん、映画『うんたまぎるー』でキジムナーだったよ!空浮けるんだよ! 以前、ぱにーニィにも、『うんたまぎるー』は観せたけど、まだ沖縄にあまり関心がない頃だったから、覚えてない。 榮弘さん、キジムナー辞めて、お店で沖縄の伝統芸能を紹介なさってるの? しかも、奥さまもおられるの? 貸し切りとか団体客さんとかがあると入れないから、阿木さんが、「自分も一緒に行きたいけど」、と残念がりつつ、20時に予約して下さった。 宮里榮弘芸能館っていうのが、そのお店の名前。 はっさ ![]() 仲田幸子芸能館や、さとこのお気に入り潜伏先のホテルサンコーラルのすぐそばじゃん。 さあ、知らない世界がどんどん広がって、大変なことになりつつあるよー(笑)
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首里城は、三が日のイベント『新春の宴』が終わったばかりで、観光客まばら。
思い切り堪能できます。 カラオケボックスの画面ですっかりおなじみ、守禮之門でございまーす。 ![]() 首里城の城郭内へ入る第一の正門「歓会(かんかい)門」へ向かいます。 守禮之門同様、記念撮影スポットなのに、貸し切りじゃーん。 ![]() 歓会門のシーサーさん、さとこ大好き。 ![]() ![]() 中国皇帝の使者や冊封使などをめんそーれするため、門の左右に居られるシーサーさんは、魔除けのお仕事を果たしつつ、満面の笑みでエレベーターの案内嬢ふーじー。 いかにも「来てくれてありがとーッ」のしっぽパタパタ感があふれています。 ![]() ![]() 瑞泉門(ずいせんもん)の手前にある湧き水、龍樋は王宮の飲料水だったそうで、今も透明。 ![]() ![]() 「龍樋」は、龍の口から湧水が湧き出していることから名付けられたそう。 普段はわざわざ買わないくせに、なんか、『瑞泉』呑みたくなっちゃった(笑)。 まずは首里森御嶽(すいむいうたき)に御挨拶。 ![]() ガジュマルやクロツグが生い茂っていますです。 首里森御嶽がまずありきで、其のそばに建てられたから首里城。 首里城敷地内には十箇所の御嶽があったのに、首里城の再建などの整備の際に、埋め立てられたところもあるそうな。 首里城は政治・軍事の拠点であるとともに、琉球有数の聖域で、いうなれば国家の聖地。 敷地内の御嶽は単なる遺跡ではなく、今でも信仰の対象なのに、首里城が復元されて立ち入りが制限されたから、「首里城の建物は復活したが拝所としては破壊された」と嘆く声もあるとか。 御嶽は、魂が濁っているさとこには敷居が高すぎる。 いつか時期が来て、自分の生き方が変わることがあれば、堂々と拝願がかなうような気がいたしますの。 首里森御嶽は「ま、観光地だからね」って割り切っておられるだろうから(?)、写真も撮らせてくださいとお願いし、いつもどおり、城内に入らせていただく御無礼をお詫び申し上げ、早速りっかりっか~! 正殿と御庭。 ![]() 収まりきらないからぱにーニィが魚眼レンズで写したら、おもちゃみたいでかわいいなあ。 三階建てに見えるけど、実は三階は通風のために設けられた屋根裏部屋で、居住区域ではないそうな。 阿形と吽形一対で設置されている龍がいたるところにおられます。 館内に入ると、のっけから、当時の那覇港の蒔絵や、琉球王国時代に描かれた歴代国王の肖像画「御後絵(おごえ)」 の前に張り付く。 本物の御後絵は、沖縄戦で円覚寺ごと焼失したため、戦前に撮影した写真とモノクロ乾板が10点だけ現存していて、それが復元されて展示されているのです。 カラーで模造復元されたものもあり、その配色の精密さに舌を巻く。 1代ずつ比較すると、チョーおもしろい。 国王の衣装の絢爛さや、人物の描き方が全く違うの! 11代王の御後絵から、周りの従臣達が、王様の偉大さが目立つように、うんと小さくなっていたり、軍配の絵が変わったり、屏風がなくなったり。 明から清王朝へと変わった時期との影響が歴然! もう一回観られてよかったー。 秋にぱにーニィが初めて来た時には、 途中まで見かけたところで、館内スタッフ李さんの説明タイムのアナウンスに、いそいそと玄関に戻って聞きなおし。 ↓ 終了後、さらに出発点に戻って、説明を反芻しつつ三回目の見学を開始。 …ってな感じで、軽く3時間はいたから、「今日中に出られるかや?」って心配しました(笑) 王宮内の装飾や、献上の品の展示品のあちこちに、ぶどうの木で遊ぶリスさんの姿。 葡萄と栗鼠のデザインは中国調。 「大きな実がたくさんできる葡萄と、子だくさんな栗鼠にあやかり、王家の繁栄が末永く続きますように」という願いが込められているの。 コースの「➡」に従い、書院へ行くと、 あっ。 また違うお部屋が復元されてるよ。 来るたびに、違う驚きを味わえる。 王様が日常の執務を行った、御書院(ごしょいん)と言われる広間がある、この建物。 御書院の裏座には内炉之間(うちろのま)と言われる茶室があり、お茶を点てて客人に振る舞っていたそうな。 弥生さんのお友達、前世はここにお勤めされていて、今は、浦添在住。 弥生さんも当時お茶を点てておられたんだけど、 「身分が低くて王宮にはお勤めしてません。首里森御嶽までしか行けなかったような気がします。(首里森御嶽は懐かしかったので)」ってことでした。 弥生さんに点てていただいたつもりで、 鎖之間でお茶を一服。 花ぼうる・くんぺん・ちいるんこう・ちんすこうを、熱いさんぴん茶とともにいただきます。 ![]() 琉球建築と庭園が一体となった空間を体感。 ![]() ![]() 画廊の御主人のお家からの景色も、昼間はこんな感じなのかなあ。 首里城は、復元中の建物が世界遺産なのではなくて、建物の下にある昔の建築物の残存物である柱跡や土台などが登録対象。 ガラス張りで見られるようになってます。 ![]() ぱにーニィ、北殿ではパネルの首里王府の仕組みに夢中。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 冊封式典(さっぽうしきてん)のジオラマとかに張り付いて眺めてる(笑) ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 売店にも、首里城だけのお土産がたくさん。 何年も使っている紅型てぃさーじのカフェカーテンが、もうボロボロなんだけど、お気に入りの柄なので、ステージ用にぱにーニィとお揃で買っちゃいました。 ![]() 阿吽のマグネットシーサーもデザインが気に入っているので、買い貯め(笑) ![]() 今回も一通り見終われないままの帰り道、園比屋武御嶽にお礼を申し上げる。 前回同様、御嶽石門には観光客さんが無造作に腰掛けている。 国王が首里城からお出かけの時は、こちらで道中の安全を祈願しておられましたのよ。 聞得大君就任の際にも、まず最初に拝礼なされた国家の聖地ですのよ。 そして、そこ、世界遺産でもあるんですけど。 少し悲しくなりながら、公園を後にします。
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